新年、明けましておめでとうございます、の
ご挨拶も落ち着いて、
もうすぐ、節分、いやいや、楽しいバレンタインデーが近づいて、
インフルエンザも流行りだしちゃったりなんかしてきた、
寒い、冬の真っただ中に、
テレビから、
”今年もスイスで、ローザンヌバレエコンクールが行われ、
日本人、○○人が入賞を果たしました”
っていうニュースが飛び込んできますよね？
バレエをあまり知らない、興味のない人でも、一度は聞いたことが
あるのではないでしょうか？
そして、
”お～～～！そうか、やったな！” なんて、思わずテレビに
食い入って観てしまったりしませんか？
この、ローザンヌ国際バレエコンクールは
スイスの非営利法人である舞踊振興財団（Fondation en faveur de l’Art
chorégraphique）によって1973年から年に１回、開催されています。
最終本選がスイスのローザンヌにて１月下旬から、２月初旬にかけて、
行われるのです。
毎年、多少の変更事項はありますが、基準方針は変わりませんね。
夏ごろ、コンクールの事務局ホームページにて募集要領が掲示され、
それに従い、必要情報を提出します。その中にはDVD審査も含まれます。
そしてその中から選考が行われ、応募者の中から最終的に約５０～６０人程
が第一次審査通過者として選ばれます。
このコンクールは若い人達にバレエ教育の門戸を開くためのものですので、
応募資格は
１５歳から１８歳まで、プロとしてどこの組織にも属していない事、
が条件になっています。
彼らは一月末にローザンヌ入りし、様々な部門のプロからレッスンを
受ける事ができます。
それは、バーレッスン、センター、コンテンポラリーや、クラシック等、
ダンスの多岐に渡り、用意されたスキームに従って、
こなされていきます。
そして最終的にコンテンポラリー１曲、クラシック１曲で審査員の前での
披露をするのです。
実は審査員は、そのコンクールで踊る姿だけで彼らの素質を判断する
わけではありません。
プロからレッスンを受ける際の態度や、その間の成長の具合なども
事細かに観察して点をつけているのです。
たくさんいる、国籍の違う人たちと和やかに協調できているか、
そんなところも見られています。
ローザンヌへ来た、50~60人はここでふるいにかけられ、
約２０人程に絞られます。
ここで落選してしまった人たちは俗に
ローザンヌバレエコンクール、セミファイナリストと呼ばれます。
さて、ここで残った人たちが最終本選に臨むわけです。
本選の前にも若い彼らにはレッスンが用意され、
素晴らしいプロたちの教えを享受することができるんですね。
これだけでも、得るものは計り知れないでしょう。
そして本選では、クラシックでは衣装を着け、フルメイクをし、
決められたバリエーションの中から一曲披露します。
そして二曲目は、タイツやシンプルな衣装のみを身に着けて、
コンテンポラリーという全く相反するダンスを披露します。
ベストスイス賞、コンテンポラリー賞、観客賞等、様々な賞が
存在し、そして３位から１位迄、順に発表されていきます。
上位入賞者、成績優秀者には１年間の留学費、生活費が支給され、
勉強の機会が与えられるわけです。
当然、各バレエ団や有名バレエ学校からもスカウトマンが
観に来ていますので、
上手くマッチングすれば、希望する学校で学ぶ事も可能なんですね。
バレエはヨーロッパで生まれ、育ち、熟成した、
西洋人の為のもの、という認識が否めなく、
東洋人にとってはかつてはとてもハードルの高い芸術でありました。
ですので、
このコンクールに参加し、よい成績を残すということは、
東の人間にとってはたまらない魅力であった、と、
このコンクールで最優秀特別賞（金賞）を受賞した熊川哲也さんは
語っています。
彼は１９８９年のこのコンクールで、１位の上の金賞を受賞しているのです。
その後の彼の活躍ぶりは言わずもがな、ですよね。
熊川さん以外にも、このコンクールから世界へ羽ばたいたダンサーは
たくさんいます。
１０年以上、格式あるロイヤルバレエ団で初の日本人プリンシパルを
勤めた吉田都さん、現在はヒューストンバレエ団のプリンシパル、
加治屋百合子さん、Kバレエのゲストプリンシパル、中村祥子さん等、
最近の日本人のダンサーの素晴らしさは本当に
目を見張ってしまいますね。
では、次回、2018年のローザンヌバレエコンクールは
どのような詳細になるのでしょうか？
そちらの方を探ってみる事に致しましょう。
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