バレエ好きな南帆です。
なんだか、あまりにも感動すると、それを言葉に
起こしていくのはとっても大変ですね・・・。
小林・山本組を観た後、ソワレ(夜の部)
矢内・堀内ペアを拝見いたしました。
キャスト別にみるのはほんとに楽しい。
それは誰の方がいい、とか順位をつけるためでなくて、
この言葉のないバレエという芸術において、
同じ振り付けを踊るダンサーの皆さんが、
それぞれどんな解釈で、どんな表情で物語を語ってくれるのか、
そこを観るのがたまらないんですよね。
矛盾するようですが、
やっぱり自分の好みのタイプのダンサーの方、というのも
存在するので、
ああ、こう、こんな感じの踊り、表現、好きだあ~~~!!!
って思わずツボに入ると、嬉しいんですよね。
それについては長くなってしまうので、また書くことにして。
(忘れないように・・・)
さて、ソワレのダンサー二人、そして周りを固めた方々は、
そんな私の ”欲望” を
叶えてくれた方々だったのです。
堀内將平さん、酒匂麗さん、奥田祥智さんの表現力
一幕の始め。 街のがやがやしたシーン。
若い三人組、ロミオ、マキューシオ、ベンヴォーリオが
街の仲間と踊るのですが、
ここはすみません、マチネと比べてしまった。
マチネの3人は同じように若くて、他の若者に
紛れてしまっていたけど、
ロミオ役の 堀内將平 さん。
マキューシオ役の 酒匂 麗 さん、
ベンヴォーリオ役の 奥田祥智 さん、
この3人はすっかり額縁から浮き出たように
3人の役割を果たしていたんです。
何だろう、堀内さん、すごく存在感があって、
柔らかいのに、内に秘める熱いものを感じさせる、
奥深さを感じました。
そして酒匂さんのマキューシオは、陽気で、茶目っ気があって
元気で、女性に目がなくて・・・・
初期の橋本直樹さんが演じた、少し毒のあるイメージとは違い、
でも、なんだか、自分の想像していたマキューシオにピッタリの
陽気なイタリアン。
やっぱり、カッコいいだけではダメだなあ。
酒匂さんは小柄な方ですが、かなりのテクニシャンです。
ドン・キホーテではサンチョパンサなど、おどけた役もお手の物、
”スケートをする人々” では
一番テクニックのある人が配薬される、”ブルーボーイ”
に抜擢されています。
そして奥田さんのベンヴォーリオは、
そんな二人を支える温かさがある、少し大人なイメージ。
彼はまだKバレエに入って日は浅いですが、
ジャンプ等、熊川さんをして、
”俺より飛ぶ奴が入ってきたぞ” と言わしめた、
希望の若手です。
12月のくるみ割り人形では、
あのK独特のアクロバティックな ”雪の国” の
”雪の王” に抜擢されています。
奥田祥智さんプロフィール
いやいや、この3人、本当に良かったです。
動き一つ一つに見とれてしまいました。
矢内千夏さんの表現力
ほんと、この方は若いのに、もうジュリエットです。。。
白鳥の湖のデビューを鮮烈に飾ってからまだ
そんなに時は過ぎていないはずなんですけど。
最初に登場したときは
本当にまだ何も知らない、純粋無垢な少女。
乳母と一緒にはしゃいだりします。
そして舞踏会に来てからも、まだまだ幼い感じが
残っているのに、
1幕の最後のバルコニーのパドドゥでは
恋を知りかけた、少女+αの部分が観て取れて。
細くて長い手足が、踊っていると綺麗な曲線を描いて、
舞台で映えるのです。
細くてしなやかなのに、
アクロバティックなリフトや回転では
しっかり芯が見えて、
ブレや崩れが一切ありません。
熊川さんの振り付けは時として非常にダンサーの方には
酷なところがあるそうですが、
彼女を観ているとそれすらも楽しんで
観客へ披露する余裕があるようです。
脱帽です。
私は、舞台ではダンサーの方の人間性が
踊りに出ると感じているので、
彼女の場合はきっと、
普通はしなやかで優しいのだけれど、
芯がとても強い女性なのではと想像できます。
堀内さんはいつか出待ちでサポートについて
聞いたときに、
”ジムで鍛えてますからね~~~”
と明るくおっしゃってましたが、
女性のサポートが非常にお上手です。
踊りのタイプを観ていると、
二人は感覚が似ているのかな~~と思いました。
パドドゥはパートナーシップがすべて。
良いケミストリーを生んでいましたね。
東京文化会館の座席
実は私、ソワレも10列目だったんです。
21番でした。 マチネが18番で真ん中でしたから、
このお席も最高によく見えましたですよ!
でもね~~、座席は
前に座高の高い人が座るかどうかにかかって
いるんですよね~~。
でもこのお席はいいですよ。 おススメです。
まとめ
泣きましたね~~、やっぱり。
バレエの素晴らしさは 言葉がなくて、
そこを踊りとマイムと音楽と舞台装置と。。。
そこに全てをこめて表現する・・・
そしてそれが観客の心を揺さぶるわけです。
ロミオとジュリエットは悲劇的要素が大きいので
一度琴線に触れると、もう、大変。
特にこの矢内・堀内ペアはかなり、おススメペアです。
いやあ、、11月のドンキもこの二人のペア ”も”
是非観なければいけませんな。
堀内將平君、矢内千夏さんコンビ、これまたたまらんです・・・。そう思う方、どうぞお願い。。。
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