バレエ

バレエ グランパドドゥ 心を揺さぶる作品 勝手にベスト5

目安時間 9分

こんにちは南帆です。

白鳥の湖、ドン・キホーテ、眠れる森の美女、くるみ割り人形・・・

全幕バレエにはストーリーがあり、

それぞれのお話の中に、”見せ場” というものがあります。

クラシックバレエの場合は、歌やセリフなどはありませんので、

それを ”踊り” で表現する場面が多いんですね。

マイムなどのこともありますけど、やっぱり、踊り! です。

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その名場面、見せ場となる踊りの体系で一番多いのが、

”グランパドドゥ”

と呼ばれるものです。

グランパドドゥってなに??

これは1847年以降サンクトペテルブルグのマリンスキー劇場で

振付家として活躍した、マリウスプティパが確立した踊りの形式で、

以下の形に分かれています。
 
 

1.男女で踊る、アダジオ。基本ゆっくりした曲調で身体のラインなどの美しさを
  二人のペアリングで魅せる。

2.男性一人によるバリエーション(ソロ)
  (基本女性は舞台上にはいない)

3.女性一人によるバリエーション(ソロ)
  (基本男性は舞台上にはいない)

4.男女による、アップテンポのコーダ。ここでは総まとめとして
  男女ともに、優れたテクニック(回転など)を披露する。
  技の見せ所となり、大いに盛り上がる。グランフェッテの
  32回転などが含まれるものが多い。
 
 

以上の形式がグランパドドゥと呼ばれています。

1のペアの踊りだけのものはパドドゥ、フランス語で

二人のステップ、という意味を持っています。
 

マリウスプティパは、自身もダンサーではありましたが、

チャイコフスキーの三大バレエ、
 
 

眠れる森の美女、くるみ割り人形、白鳥の湖
 
 

を振り付けています。 この振り付けはほとんど今でも崩さておらず、

現在の公演にもずっと引き継がれています

そして、この中にも見せ場のグランパドドゥはもちろん用意されています(^^♪。

舞台の中でも盛り上がる見せ場としてのグランパドドゥですが、

ここだけ、抜き出して観ても

一つのストーリーをみるようにすっきりまとまっていますので、

グランパドドゥだけ抜き取って、

そこだけまとめたガラ公演はよく行われます。
 
 

それでは!!

私が勝手に選んだ、各全幕バレエからのパドドゥベスト5!

ベスト5といっても、

それぞれに素晴らしすぎて、私には順位は

あって、ないようなものですけどね!!!
 
 

私が選んだグランパドドゥ集、ベスト5

 

■ 5位
眠れる森の美女 グランパドドゥ

目を覚ましたオーロラと王子の結婚式からのパドドゥです。三幕から。
アダジオはなんとも夢のあるロマンチックな旋律。 耳に残ります。  
この甘い音楽にのせて、お姫様になって、この作品を踊りたい乙女は多いですね。
女性はディアナ・ヴィシニョーワ、男性はロベルトボッレと
超、大大スターです。ロベルトボッレなどはもう容姿を観るだけでうっとり、
でもそんな容姿だけでないのがすごいっ!
こちらはバリエーションも併せてソロでもよく踊られます。
 
 
■ 4位
ドン・キホーテ グランパドドゥ

とうとう結婚できることになった、キトリとバジルのお披露目グランパドドゥ。こちらも三幕です。
ゆったりしたアダジオは既にバランスなど、難しいテクニックがいっぱい。
キトリを演じているのは、押しも押されぬ、ボリショイバレエのスター、
スヴェトラーナ・ザハロワです。
このグランには、途中でソリストの女性が二人ほど、間に踊っています。
こういうパターンもたまにありますが、公演により、アダジオ、ソロ、ソロ、コーダ、
だけの場合もあります。コーダでは32回フェッテアントゥールナンが入っており、
ダンサーにとっては腕の見せ所ですね。
 
 
■ 3位
白鳥の湖 黒鳥のグランパドドゥ
 

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こちらも三幕。黒鳥のオディールがロットバルトに連れられ、宮廷に現れ、
王子を誘惑するグランパドドゥです。
王子は既にオディールをオデットと見間違えたのか、ただ色気に翻弄されているのか、
あれだけ、湖でオデットに愛を誓っていたのに、まんまと騙され、ふらふらしてしまう
という・・・おろかな若い男性の典型ですね。
黒鳥役はあの100年に一人のバレリーナと言われ、先日惜しまれながら引退した、
シルヴィ・ギエムです。
このパドドゥはロットバルトも含め、パドトロワ(三人の踊り)として踊られる
ことも多いです。オディールにいろいろ吹き込むロットバルトがいやらしい。
オデットが窓に現れたときにはオデットの振り真似をして王子を誘惑する周到さ。
そしてコーダではこちらも32回転フェッテのお披露目があります。
 
 
■ 2位
くるみ割り人形 グランパドドゥ
 

こちらも三幕。 松山バレエ団の森下洋子さんと清水哲太郎さんの踊り。
お菓子の国で一番最後に踊られますが、松山バレエ団のバージョンは子供だった
クララが大人の女性になって、王子とグランパドドゥを踊るバージョンですね。
クララとは別に、金平糖の女王が王子と踊るパターンも多くあります。
私がバレエをここまで好きになったのも、実はこの森下洋子さんを拝見してから。
今は身体能力の良い方、日本人離れした体格の方、いっぱいいらっしゃいますが、
私は全盛期の彼女に勝る表現力を持っている人は未だに現れていないと
思っています。身体の底からその役柄になってしまう、それができる数少ない方です。
アダジオの曲の美しさは素晴らしく、コーダもフェッテを含む振り付けがありますね。
12月はあちこちでくるみ割り人形が上演されます。大人も子供も楽しめますので、
行ってみてはいかがでしょう?
金平糖のソロも有名ですよね。
 
 
■ 1位
パリの炎 グランパドドゥ

パリの炎はフランス革命の中で勇敢に貴族に立ち向かう農民の力強さを
描いた演目です。 
ピエールとジャンヌという、兄妹が最初は登場し、この二人のグランという
演出もあるようですが、ジャンヌと恋人義勇軍のフィリップの
踊り、という説もあります。
 
かつて舞台上の彼らの踊りの映像をお借りしてリンクしていましたが、
そちらが削除されてしまいましたので、別の映像を
お借りしました。

この映像でもかなりなテクニックのオンパレードですが、
こちらはガラ公演(ここだけを取り出して他の出し物と一緒に披露する
タイプの公演)ですので、それでもこの表現力、
実際の全幕の物語の中では、どれだけの迫力だか、想像して
いただけるかと思います。
アダジオなんて優雅なものじゃ、ございませんし。
凄すぎるのです。

ブラボーの嵐ですね!

というのも、ジャンヌはロシア生まれ、今は英国ロイヤルバレエ団のプリンシパル、
ナタリア・オシーポワ。 フィリップは体型のせいでボリショイバレエ学校には
入れなかったけれども、それがどうした、の実力を誇る、イワン・ワシーリエフ
です。 パリの革命に力強く立ち向かって行く二人にピッタリのグランです。
 
 

まとめ

いかがでしょうか?

グランパドドゥはもちろん、全幕ものの見せ場のうちの

ひとつにすぎません。

バレエの魅力は細かいところにもいっぱい!

一緒にいろいろ、見つけていきましょう(^^♪

 
 

お役に立てましたでしょうか? よろしければ押してくださいね(^^♪
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