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Kバレエカンパニー シンデレラ公演 山本雅也、成田紗弥組感想

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Kバレエカンパニー
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バレエ好きな南帆です。

かなり楽しみにしていたKバレエカンパニースプリングツアー

”シンデレラ” 公演、今回は2公演拝見しました。

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プリンシパルソリスト同志、山本雅也さんと、移籍組成田紗弥さん

 
山本雅也さんは最近めきめきと力をつけて、主役に抜擢され続けている、

期待の若ダンサー。
 

今回、私が目をつけていたのは !

昨年海外から移籍してきた、成田紗弥さんという女性ダンサーです。
 

熊川さんはプリンシパルソリストとして

彼女をKバレエカンパニーに迎えていました。
 

どんなシンデレラなんだろう(^^♪

もう、わくわくが止まらず。

 

初めて踊りを拝見したのはドン・キホーテの花売り娘、

そして年末、くるみ、の花のワルツソリスト。

先日のカルメンでは清楚なミカエラを演じました。

 
いや~~~! その時、結構

本能で惹きつけられてしまって。
 

熊川さんも取材でおっしゃっていましたが、
 

今までKバレエに居なかったタイプ。

触れようとすると、すっと逃げてしまうような、

妖精のようなダンサー。

 
やっぱり、熊川さん、うまいこと、言われますわ。

 
すらっと背が高く、手足が細く長く、それをふわっと美しく使う

彼女の周りは、なぜか、雰囲気がとてもエアリー。

ふっと微笑む表情にもとても癒される。
 

大勢の中にいても、とても目を引く、美しさを持っていました。

よく、バレエでももっと自分をアピールして、

と日本人に対しては言われますが、

彼女に関しては、

アピールしないところがアピールになるような。

いつもにっこり微笑んで静かに教室の片隅にいたクラスメイトが、

実はと~~っても美人で実は皆心の中でファンだった、みたいな。

 
イメージ違うかしら???(汗)

そんな彼女だから、

 

心優しいシンデレラがだんだん美しくなっていく!

 
ピッタリではないかと、心躍ったわけ、なんです(^^♪

 
そして、その想像は当たっていました。

 
前半は少し、存在感が薄く、

もう少し表情が欲しいような気がしましたが・・・

なんたって、

ステップ姉妹とルークさん演じるお義母さんが強烈ですので(笑)

 
物語が進むにつれて、その存在感がどんどん増していきました。

特にいろいろ舞踏会のことを想像する辺りから、

どんどん惹きつけられていって、

舞踏会へ行く綺麗なチュチュを来て出てきたときは

 
完璧なお姫様でした。
 
バレエは、持ち合わせた容姿が

かなり影響してくるシビアな世界ですので、

彼女の癒し系なお顔、長い手足は彼女の素晴らしい素質ですね。

踊りも、

ラインの美しい、余韻の残る踊りです。

 
ただ、あくまでも私の個人的な感想です・・・

山本雅也さんとのパートナリングはイマイチだったかなぁ・・・。

雅也さん、最近の活躍には目を見張るものがありますが、

一人で踊った居たときはよかったんですが、

最後12時の鐘が鳴る前に、

二人のパドドゥがあるんですけど、

成田さんのバランスが崩れているところが

多く見られたような・・・・。

 
ちょっとハラハラしながら見てしまいました。

 
それ以外は!

彼女は他の役でも観たいと思わせてくれた素敵なダンサー!

そう、ぜひとも

白鳥を踊ってほしいなあ~~~~!

彼女のあの表情で

ぜひとも白鳥を表現していただきたい~~!

で、それと対比する黒鳥も!!

近い将来、それは叶うでしょう。

楽しみです。

 

Kバレエ シンデレラ この日のその他の感想は?

 
なんせ、あのプロコフィエフの一味違った毛色??の音楽。

でも、この音楽、ほんとにハマるんですよ。

チャイコフスキーや、ミンクスの作るバレエ向きの音楽ではないけど、

最初っから、マイナーでどよーんと重いんだけど、

そこから思い切り転調して心を揺さぶってくれるんですよね。

そこがね、たまらないんですよ。 もう最初から音楽だけで泣いてます。

 

で、

今回もやってくれました、ルーク・ヘイドンさんのお義母さん。

Kバレエには定番で、長くやっておられますが、

毎回、パワー、増してますね~~。

キャラクターアーティストとして、細かい表現まで手が届く、

熊川さんも大満足でしょう。

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そして今回の義姉たちには、

大杉桃子さんと高橋怜衣さん。

初めてこの役で観るお二人でしたが、いやいや、絶好調の

意地悪ぶり。

熊川バージョンはそれでも滑稽に描いてあるので、

悲壮感はあまりないのですけど。

大杉さんはどちらかと言えば正統派のバレリーナ??

というイメージでしたが、それをいい意味で壊して

いましたし、高橋さんはカルメンでも娼婦を演じたりと

演技派だな~~と思っていたので、

この 3人のステップファミリー、なかなかイケていました (^^♪

 
その他、4人のフェアリーたち。

素晴らしい!

熊川バージョンは、春夏秋冬の妖精ではなくて、

シンデレラの身近な存在が妖精になるという演出で。

バラ、トンボ、キャンドル、ティーカップ、の妖精なのですが、

キャンドルの矢内千夏さん、やはり目を引きますね。

このキャンドルは、素人から見てもかなり難しい振り付けで、

必ずテクニシャンが配役されます。

やっぱり矢内さんでしたね~~

 
あ、演出で思ったのが、

二回目に老婆が来てそこから美しい仙女になるのですが、

1回目のように一回布を被って出てきてから

仙女になった方が効果的では?? と

思ってしまいました。

二回目は布を被った誰かからドアの向こうで直接、

仙女になってしまったのですけど・・・ 細かいですね(汗)

 
Kバレエの演出で大好きなところ。

シンデレラがカボチャの馬車に乗って

鹿さんに引かれながら、

スターズの導きと共に、お城の門へ行きついて、

シンデレラが希望いっぱいにあふれた顔をして

開けられた門から、お城へ向かって駆け出していく、

ここ、すごく良いです!

普通、皆に見送られて馬車がはけて終わり、なんですけど。

この ”星” に導かれた後、お城に入っていくシーン。

普通バレエって、お客さんにお尻を向ける演出は

少ないですけれども、

ここと、最後の、二人でお城へ歩んでいくシーンは

とても効果的ですね。

 
こんな絵を作れる熊川さんはやはり、

素晴らしいプロデューサーですね。

 

そして、本来ならば可哀そうなシンデレラが

お姫様になるというところへ向かっていくお話なんですが、

その中に

ただ意地悪だけでなく、滑稽で人間味のあるステップファミリーが

しっかり描かれていたり、

ダンス教師や、物売りも笑えるし。
 

スターズという道しるべが美しかったり。

(Kバレエのコールドの皆さんは素晴らしいです)

 
当たり前なんですが、

意味のない登場人物が一人もいないことを再確認できるというか。

 
音楽と
 
美術と
 
ダンサーと
 
演出と
 
全部が素晴らしい調和を生み出しているプロダクションだと

思わずにはいられませんでしたね。

 
Kバレエの舞台は皆素晴らしいけれど

シンデレラはその上位に入るのではないでしょうかね。

 

最後に改めてバレエ鑑賞のマナーについて

 
バレエ公演で久々に体験したのですが、

始まって5分くらいたった時に遅れて来たお客さんが

いました。

もちろん会場の照明は真暗だったし、

舞台は始まっています。

席は私の座った席より内側だったので、

私の前をのしのしっと通って行かれました。

ご本人も早く席につこうと焦ってらしたと思うんですが・・・・
 

やはり、バレエに限らず、舞台は

始まったとたんに皆、その世界に入り込みます。

どの瞬間も見逃したくないんです。

 
なので、ここはひとつ、重要なマナーです。
 
遅刻は絶対、いけません。
 

もし少しでも遅刻をしてしまったら、
 
”次の休憩時間まで待つ”
 
覚悟は持つべきですね。

 
もしかしたらマナー以前の問題かもしれませんが、

ここは守りましょう。

 
そして、もう一つ、

 
携帯の待ち受け音が鳴りました!!!!!

 

これもかなりのご法度です。

開演前に電源を切ること、というのは必ずアナウンスがありますが、

これは会場中に、大きな音でなくても聞こえてしまいますので、

絶対、守りましょうね。

 
劇場って、

異空間なのです。

普段の生活を離れて夢を観に行くところでも

あるわけですので、
 

観客皆でよい空気を共有しましょう !!!

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